ソムリエ試験・ワインエキスパート試験の合格率と難易度【2026年版】数字の推移と試験構造の違い
この記事の結論
- 2025年度の合格率はソムリエ19.9%、ワインエキスパート26.4%でした。
- 合格率は受験者全体の結果で、自分が合格する確率を示すものではありません。
- 両資格は共通の教本で学習します。ソムリエには論述とサービス実技の準備も必要です。
2025年度のソムリエ認定試験の合格率は19.9%(受験者2,866名・合格者570名)、ワインエキスパート認定試験の合格率は26.4%(受験者3,577名・合格者944名)でした。いずれも前年を下回りました。
年度別の数値は、日本ソムリエ協会の資格保有者一覧表で確認できます。ここでは2021〜2025年度の実績を取り上げます。
この記事の対象読者
- ソムリエまたはワインエキスパートの受験を検討しており、客観的な合格率や難易度を知りたい方
- どちらの呼称を受験すべきか、試験内容や受験資格の違いから比較したい方
- 過去の合格率を参考に、必要な準備を考えたい方
一般社団法人日本ソムリエ協会(J.S.A.)が実施する呼称資格認定試験は、ワインに関する体系的な知識と技能を審査する試験です。一次試験はコンピューターを使って指定会場で解答するCBT方式(Computer Based Testing)で行われます。二次試験ではテイスティングが行われ、ソムリエ呼称では論述試験も課されます。さらにソムリエ呼称のみ、三次試験としてサービス実技審査が実施されます。ワインエキスパート呼称は二次試験(テイスティングのみ)までの2段階で合否が決まります。
合格率の推移|5年間で42.1%から19.9%まで変動した
過去5年間の受験者数、合格者数、および全体合格率の推移は以下のとおりです。

| 年度 | ソムリエ 受験者数 | 合格者数 | 合格率 | ワインエキスパート 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2021年度 | 4,517名 | 1,901名 | 42.1% | 3,490名 | 1,421名 | 40.7% |
| 2022年度 | 3,766名 | 1,132名 | 30.1% | 3,469名 | 1,143名 | 32.9% |
| 2023年度 | 3,224名 | 570名 | 17.7% | 3,499名 | 1,465名 | 41.9% |
| 2024年度 | 3,104名 | 905名 | 29.2% | 3,381名 | 1,399名 | 41.4% |
| 2025年度 | 2,866名 | 570名 | 19.9% | 3,577名 | 944名 | 26.4% |
| 5年平均 | — | — | 27.8% | — | — | 36.7% |
出典:日本ソムリエ協会・資格保有者一覧表(2026年1月1日現在)。5年平均は掲載5年度の合格率の単純平均です。
ソムリエの合格率は、2021年度の42.1%から2025年度には19.9%まで下がっています。ただし一本調子で下がり続けているわけではありません。2023年度に17.7%まで低下したのち、2024年度には29.2%まで回復し、2025年度に再び19.9%へ下落しました。このように年度ごとの上下幅が大きいため、特定の1年だけの数字を基準にして試験の難しさを判断することは適切ではありません。中長期的な目安としては、5年平均の約27.8%をひとつの基準として捉えるのが現実的です。
ワインエキスパートの合格率は、2021年度から2024年度まで40%前後で推移していましたが、2025年度に26.4%へ低下しました。5年平均は36.7%です。
受験者数に目を向けると、ソムリエは2021年度の4,517名から2025年度の2,866名へと約36%減少しています。一方のワインエキスパートは3,400名から3,500名台で推移しており、大きな増減は見られません。
合格率を自分の合格確率として扱わない
公表される合格率は、対象年度の受験者全体についての値です。前年までの通過実績により一次や二次の免除を受ける人もいるため、「その年に初めて受けた人が最後まで合格した割合」とは区別します。
段階ごとの受験者も同じ集団ではありません。一次・二次・三次の通過率を掛け合わせて、初受験者の合格率とすることはできません。受験を決める際は、過去の率よりも、自分が各科目で何を準備する必要があるかを確認しましょう。
ソムリエとワインエキスパートの難易度差は知識ではなく試験構造にある
全体合格率だけを比較すると、ソムリエ(19.9%)のほうがワインエキスパート(26.4%)よりも難しい試験に見えます。しかし、問われる知識そのもののレベルに差があるわけではありません。比較する際は、次の受験条件と試験科目の違いを確認してください。

1. 出題範囲と教本は完全に共通している
一次試験で使用される公式テキストである『J.S.A.ソムリエ協会教本』は、ソムリエとワインエキスパートで全く同じものです。出題範囲や問われる専門知識の深さに資格ごとの区別はなく、CBT方式で出題される知識問題の難易度は同等です。「ソムリエのほうが筆記試験の知識レベルが高い」というわけではありません。
2. 受験資格の違いによる学習環境と母集団の差
2つの呼称の間には、受験資格に関する規定の違いがあります。
- ソムリエ:アルコール飲料を提供する飲食サービス業務や、ワイン等の輸入・販売業務、製造業務などに従事している実務経験が原則3年以上(J.S.A.会員歴等による短縮要件あり)必要です。
- ワインエキスパート:酒類・飲料に関わる職業についている必要はなく、ワイン愛好家をはじめ20歳以上であれば誰でも受験可能です。
受験者の職務や生活環境はさまざまです。公表合格率だけで学習時間の差や合否の原因を特定することはできません。
3. 試験段階と審査科目の違い
審査される科目の数も異なります。ワインエキスパートは一次試験(筆記)と二次試験(テイスティングのみ)の2段階で完結します。これに対し、ソムリエは一次試験(筆記)、二次試験(テイスティングおよび論述試験)、三次試験(サービス実技審査)と関門が3段階にわたります。
ソムリエの二次試験で実施される論述試験は、二次試験当日にテイスティングと合わせて行われます。論述の審査結果は三次試験の合否判定時に合わせて評価される仕組みとなっています。さらに、三次試験ではサービス実技が審査されます。
実務要件を満たしている方は業務に直結するソムリエ、実務要件のない方やワインの教養を深めたい方はワインエキスパートとソムリエの違いとは?を確認のうえ、ご自身の環境に適した呼称を選択してください。
データから整理する対策の考え方
試験段階ごとの通過データから、学習における現実的な力の入れ方が見えてきます。

一次試験は最大の関門であり知識の反射速度が求められる
一次試験では教本の知識を確認し、問題演習で曖昧な箇所を見つけます。
一次試験はCBT方式で実施され、会場のパソコン画面上に問題が表示されます。出題数は約120問前後で、試験時間は70分です。1問あたりにかけられる時間は30秒強しかありません。長い時間立ち止まって考える余裕はないため、問題文のキーワードを見た瞬間に正解の選択肢を選べるレベルまで知識を定着させておく必要があります。
CBT試験では受験者ごとに問題プールから異なる問題がランダムに出題されます。過去問の丸暗記だけでは対応しきれないため、主要産地ごとの気候風土、ブドウ品種の特徴、原産地呼称(A.O.C.やD.O.C.G.など)の規定といった基礎事項を体系的に演習問題で定着させることが通過への土台となります。
二次試験のテイスティングは一次試験の学習中から準備を進める
テイスティングには、用語の理解と実際に観察する練習が必要です。少しずつ時間を確保しましょう。
例年、一次試験の実施期間が終わる8月下旬から二次試験が開催される10月上旬までは、約1ヶ月強しかありません。ワインの香りや味わいを外観・香り・味わいの所定用語に落とし込むテイスティングコメントの訓練は、短期間で感覚を養うのが難しい分野です。白ワインであればシャルドネやソーヴィニヨン・ブラン、赤ワインであればカベルネ・ソーヴィニヨンやピノ・ノワールといった代表的な国際品種を中心に、一次試験の勉強と並行して日頃から品種ごとの典型的な特徴を言葉にする習慣を作っておくことが望まれます。ソムリエ受験者は、ワインや料理のペアリング提案に関する論述対策も視野に入れる必要があります。
ソムリエのサービス実技は、公式案内で課題を確認し、所定の手順を繰り返し練習します。
学習計画の具体的な立て方については、ソムリエ試験に独学で一発合格する勉強法や、直前期の進め方を整理した一次試験まで約2ヶ月の勉強計画も参考にしてください。
2026年度の試験日程と免除規定
2026年度の認定試験に関する公式日程および制度の概要は以下のとおりです。
| 区分 | 日程 | 備考 |
|---|---|---|
| 出願期間 | 2026年3月2日(月)10:00 〜 7月10日(金)17:59 | インターネット出願(終了済み) |
| 一次試験 | 2026年7月15日(水)〜 8月26日(水) | CBT方式・指定期間内で日時を選択(終了済み) |
| 二次試験 | 2026年9月28日(月) | テイスティング(ソムリエは論述含む) |
| 三次試験 | 2026年11月9日(月) | サービス実技審査(ソムリエ呼称のみ) |
※2026年度の出願受付および一次試験の実施期間はすでに終了しています。
受験費用は、一次試験1回受験の場合で一般32,900円(J.S.A.会員23,700円)、一次試験2回受験の場合は一般37,800円(会員28,600円)です。最終合格後の認定登録料として別途20,950円が必要となります。したがって一般の方が一次試験1回で出願して認定登録まで進む場合、受験料と登録料の合計は53,850円となります(交通費や練習用ワイン等の教材費は除く)。
一次試験に合格して二次試験以降で不合格となった場合、一次試験免除制度が適用されます。免除期間は「通過した翌5年間のうち3回まで」です。合格した年度を含めて5年間ではないため、翌年以降の再受験計画を立てる際には規定の回数と期間を確認してください。出願手続きや費用の詳細は【2026年度】ソムリエ・ワインエキスパート試験の日程・申込方法・受験料まとめでも整理しています。
よくある質問
ソムリエ試験の合格率はどれくらいですか?
2025年度は19.9%(受験者2,866人、合格者570人)でした。2021〜2025年度の合格率は17.7〜42.1%の間で変動しています。
ワインエキスパートとソムリエでは、どちらが難しいですか?
2025年度の全体合格率はワインエキスパート26.4%、ソムリエ19.9%でした。受験資格や試験科目、受験者の構成が異なるため、合格率だけで知識の難しさを比較することはできません。
初めて受験する場合、合格率は何%と考えればいいですか?
公表されている全体合格率から、初受験者だけの合格率は求められません。各段階には免除者も含まれるため、段階別の通過率を掛けても初受験者の実績にはなりません。
合格率が下がると、翌年も難しくなりますか?
年度ごとの数字だけでは翌年の難易度を予測できません。受験年度の教本と公式案内を確認し、知識・テイスティング・実技をそれぞれ準備しましょう。
一次試験を通過したあとの免除期間はどうなっていますか?
一次試験を通過した場合、通過した翌5年間のうち3回まで一次試験が免除されます。合格した年を含めた5年間ではない点にご注意ください。
次に準備する科目を決める
まずは公式教本の範囲を確認し、演習で間違えた箇所を教本へ戻って読み直します。二次のテイスティングやソムリエの論述・サービス実技にも練習時間を用意してください。年度ごとの合格率だけで受験を先延ばしにせず、生活に合った準備期間を確保しましょう。
参考文献・情報源
- 一般社団法人日本ソムリエ協会「J.S.A.ソムリエ・J.S.A.ワインエキスパート呼称資格認定試験」(公式日程・受験要項・免除規定)
- ワイン受験.com「ソムリエ試験、ワインエキスパート試験の合格率」(年度別受験者数・合格者数・段階別通過率集計)
📝 更新履歴
- 2026年8月10日:初版公開。2025年度実績(ソムリエ19.9%・ワインエキスパート26.4%)を反映
- 2026年9月17日:本文と関連情報を見直し、説明を整理
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